Dear boy,Dear girl~ワケあり男子と秘密の同居生活~
華菜は俺を見つめた。

「あの…奥村くん…」

え?

華菜の遠慮がちな口調に俺はハッと我に帰った。

何?考えてんだ?俺?

「リレーの時のことだけど…」

華菜が続けて言った言葉に俺の頭からは華菜への衝動が消えた。

「何?」

ぶっきらぼうな言い方になる。

「わたし、隆哉のこと見ててバトンミスしたわけじゃないから…」

「は?じゃあ単に華菜がヘタクソだっただけなんじゃね?」

じゃあなんで遅れたんだよ?華菜はいくらスポーツから遠ざかってたってバトンミスなんて簡単にするヤツじゃねーってことはわかる…。

「かもしれない…奥村くんが見えたの。」

「は?」

俺?

「知らなかったから。アンカーやるって。」

「…」

俺も知らなかったけど?

「奥村くんも走るんだと思って…それで…」

え?

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