Dear boy,Dear girl~ワケあり男子と秘密の同居生活~
俺は前を向いたままだったし、華菜がこっちを向いたのかどうかわからない。
ただ、部室の扉の開く音が途中で止まった。

「夏休み、美佐希(みさき)帰ってくるらしんだけど。華菜に会いたがってんだよね。またウチくれば?」

「え?ホント?」

美佐希?って誰?

って思いながら俺も立ち止まった。
立ち止まっちゃいけないのかなって思いながらも、そのまま俺だけ行ってしまうなんてできなかった。

「インハイはじまる前にたぶん帰ってくると思うし、またわかったら連絡する。」

「うん。美佐希ちゃん元気?」

華菜の声は楽しそうだ。

「まぁ。元気なんじゃないかな?楽しくやってそうではあるよ。」

「そうなんだ。よかった。」

「うん。」

「楽しみにしとく。」

「伝えとく。」

で、中條さんが前を向いたので、俺もあわててその場所を後にした。

中條さんの後ろをついていったけど、中條さんは俺には何も言わなかった。

2人にしかわからない会話…
わざとかよ…。


< 260 / 343 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop