Dear boy,Dear girl~ワケあり男子と秘密の同居生活~
~西口華菜side~

「元カレの家に行くなんてあなた最低だね。」

昨日の言葉が頭の中でこだまする。

インターハイがはじまった。
初戦から順調に勝ち進んで、今日は決勝だ。



今年は東京で行われるから、宿泊の必要はなく、練習帰りに駅で直登と別れたところだった。

直登は送るといったけれど、明日は決勝だし、まだ時間も早いので今日は帰ってゆっくり休んでと電車のホームで手を振ってきたところだ。

改札をでたところで、さくらさんが現れた。

「直登にだいたいの帰る時間を聞いたの。1時間ほどまえからここにいた。どうしても言いたくて。」

さくらさんがいいながらわたしの前に立ちはだかった。

「あなたは、元カレの家に行った日の直登を見てないから平気でいられるけど、直登は平気じゃなかったんだよ。」

「え?」

「直登がかわいそう。あなたは直登の彼女の資格がない。」

さくらさんは眉をつりあげてそう言った。

「直登は苦労してる分。幸せにならなきゃならない。あなたは直登を幸せにできない。」

「……」

わたしは何も反論できずに固まっていた。

「直登と付き合うこと、考え直してよね。」

さくらさんはそういうと、固まっているわたしを尻目に、さっと踵を返して去っていった。

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