Dear boy,Dear girl~ワケあり男子と秘密の同居生活~


「この間お兄ちゃんが言ったことは克服できてると思う。さすがだね。」

華菜とジャージ姿で庭のゴール前にいた。
2人とも汗だくだ。

華菜がふうって一息ついて、

「待ってて。」

というと、家の中に入り、冷え冷えのスポドリをとってきた。

渡されて、俺もゴクゴク飲んで、2人で庭のベンチに腰掛ける。

「わたしね。お母さんが死んでから、このゴール見るのも、バスケットボール見るのも、ユニフォームも、何もかも嫌で受け付けなかったの。」

華菜がタオルで額の汗を押さえながら話し出した。

「けど、不思議。今、ここでできてるね。わたし。」

クスッと笑った。

「奥村くんのおかげかな?」

そして俺を見て言った。

「ありがとう。感謝してる。」

「ま、まあな。」

華菜の顔があまりに真剣で、ちょっと照れくさくって俺はフイッと横向いた。

「かと言ってバスケもう一回やろうとは思わないんだよねー。やっぱ奥村くんの言う通り、わたしって家のことやってる方が好きなんだ。」

「だよな。華菜はバトルが嫌いなんだろ?まあ俺は毎日でもバトルしてやるけど。」

「フフッ。男だね。」

華菜がまた笑った。

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