無気力な幼なじみと同居したら、予想外の溺愛がはじまりました❤︎
吉川くんと隣の席になってからも、朝と帰りの挨拶と、授業のペアワークで会話をする程度。
わたしは李々斗に不機嫌になってほしくないから必要以上に話しかけたりしていないし、吉川くん本人ももともと穏やかな人だから、席替え初日の李々斗の拗ねっぷりを見て、距離を測ってくれているのだと思う。
もちろん、ここをバイト先に選んだことは吉川くんには言っていないし、吉川くんからバイトの話を聞いたこともなかった。
だから、本当に偶然だったのだ。
「いや、ほんと偶然だよね。びっくりした」
「わたしも。吉川くんがバイトしてることも知らなかったよ」
「まあ、俺らそんなにお互いの話する機会ないしね。けど、ここのバイト大学生ばっかだったからさ。有村さん入ってきてくれたの、結構嬉しいかも」
吉川くんがやさしく笑う。
わたしも、知らない人ばっかりのところで働くより知り合いがいる方が安心できるので、純粋に嬉しいと思った。