キミだけのヒーロー
全ての謎が解ける瞬間
「あたし、“スペシャルトロピカルフルーツプリンパフェ”!」


「じゃー、あたしは“ウルトラチョコレートサンデーのチーズケーキ乗せ”」


目の前の女二人はキャッキャッ言いながら、舌を噛みそうな長いデザート名を口にした。


二人というのは、マユとナツミ。


オレの熱意が通じたのか、二人はオレに協力してくれることになった。

シィを含む4人で作戦会議をしようと、S女近くのとある店に連れ込まれた。

ちなみに会計はオレのおごりってのが協力の条件なのだ。

いったいいくらするんだろう……ゾッ。


この店は甘い物好きな女の子の聖地と呼ばれているらしい。

店内を見渡したところ、男の客はオレとシィだけだ。

そして、いったいどうやって積み上げたんだろうってぐらいのタワーのようなパフェをみんな食ってる。

女ってすげ――。


オレも甘いもんは好きだけど、あの大きさは見ただけでひるむ。


つか、気持ち悪っ……うっ。


シィも同じように思っているらしく、さっきから無言でブラックコーヒーを飲んでいる。
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