明日が見えたなら 山吹色

　日曜日の午後にカフェへ向かった。

「あれ？ここって…」
　
　どこのカフェかと思ったら七海と出会ったカフェだった。道理でオレが初めてプレゼントしたペンダントをしているのか。

「彰くん覚えてる？３年前に会った所だよ」嬉しそうに答える。

「懐かしいな」

あの日から七海に引かれるものがあった、もし違うかたちで出会ったとしてもオレは七海に引かれたと思うが、あの時相席したのは、色々なタイミングが重なったからで、きっと運命だったのかもしれない。

「今日はデートしよ！」七海が照れながら言う。

　先手を打たれてしまった。

「そうだな、デートしよう」七海の頭をポンポンとした。

　ポンポンすると、七海の照れながらも嬉しそうな笑顔が見れることをオレは知っていた。そしてその笑顔でオレは癒されるんだ。

　カフェから出るとウインドウショッピングを楽しんだ。夕方になり久しぶりに外食をした。七海の希望で和食の店に入りオレは焼き肉定食とうどんのセット、七海は焼魚定食だった。

「彰くん、ご飯多いからちょっともらって」

とオレの茶碗へご飯を分けてる。

「それだけで足りるのか？」

「おかずもたくさんついてるから大丈夫だよ。あっ私のおかずも食べていいからね」

食欲ないのか？やはり痩せたよな？

今日も何か言いたそうな七海の視線があるが、気のせいか？七海の機嫌が良いのはわかるが、何かが物足りない。



「今日は疲れたちゃったから先にお風呂入って寝てもいい？」

「いいよ」

‘’そんな事言われたら『いいよ』しか言えないだろ？今日は抱きたかったのにな‘’

仕方ないので七海が入っているお風呂へオレも入っていった。

寝室へ行くと七海は寝ていたが、七海を抱き締めながら寝た。