ドキドキするだけの恋なんて

しばらく タケルからは 電話がなくて。

翔真とは 上手くいっていた。


私は 翔真のことを 

大切な人だと 思っていたけど

翔真も 同じくらい 私を 大切にしてくれた。



タケルと 付き合っていた頃には

感じなかった 気持ち…


タケルと翔真は 違うから 当たり前だけど。


私自身が 変わったから。


そもそも 恋人に 求めるものが

あの頃とは 全く違う。


大人になったってこと なのかな…


翔真と過ごす 穏やかで 静かな時間は

私を 寛がせ 安心させてくれる。


会えない時間も どこかで 翔真が

私を 思っていてくれるから。


そう思うだけで 私は 幸せだった。



タケルに 恋していた頃は

いつも ドキドキ ワクワクしていて。


アトラクションに 乗っているような 気分だったけど。


だから 恋って そういう物だと 思っていた。


でも 静かに 信じ合う 恋もあるって。

私が 大人になったから 感じるのかなぁ。




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