あなたの左手、 私の右手。
一緒にいる時間はおばあちゃんを大切にしたい。

覚悟を決めて私はおばあちゃんを支えようと心に決めた。


「お前、頑張りすぎんなよ。なんか切り替え方が危ない気がする。全部背負おうとしているようにしか見えないぞ?」
先輩は私とおばあちゃんを家に送ってくれた。

足を怪我しているおばあちゃんをおんぶして部屋まで運んでくれた先輩は玄関まで私は見送ると、そう言って私の頭をぽんと撫でた。

「全部背負わなくていい。気おいしすぎんなよ?」
「はい。今日はありがとうございました。お休みなのに、すみませんでした。」
私は完全に切り替えた心で先輩に頭を下げた。
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