あなたの左手、 私の右手。
「頼むから明日は仕事休め。」
「・・・はい・・・」
そんなに真剣な顔で見つめられたらそう言うしかできなかった。

「よし。じゃ、家まで目、閉じてろ。」
先輩の言葉に、私は素直に従い目を閉じた。



少しだけ、先輩に気づかれないように目を開けると、先輩は真剣な顔でハンドルを握り運転している。

その横顔を見ていると、何とも言えない気持ちになる。
この気持ちは恋なのだろうか・・・。


仕事のパートナーだとか、ペアを組んでいるのに意識するのはいけないことだと決めた私が閉じ込めた感情に名前を付けるとしたら・・・恋なのだろうか・・・
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