子作り契約結婚なのに、エリート社長から夜ごと愛し尽くされました
「よいしょ」

少しずつ出てきたお腹を守ろうとすると、ついついこんな言葉が出てしまう。

でも、柊也さんは決してそれをバカにしたりはしない。ゆっくり庇うように私を抱き寄せると、広げた長い足の間に座らせて、後ろから抱き込んでくる。
これは、最近の彼のお気に入りの格好らしい。

「少し出てきたよなあ」

私のお腹を優しく撫でながら、耳元で聞いてくる。この距離感には、いつもドキドキさせられている。
耳元を掠める彼の息遣いがくすぐったくって、思わず身を捩ってしまう。

「少しだけね」

子どものことになると、思わず目尻が下がるし、自然と口角が上がる。
検診のたびに、すくすく育っている我が子の様子を見られることが、この上なく嬉しい。

「男かなあ……女かなあ……」

柊也さんがポロッと呟く。
そんなふうに言われたら、なんだか彼がこの子の誕生を心から楽しみにしてくれているように錯覚してしまう。

「もう少ししたら、わかるかもしれないね」

撫でていた手を止めると、柊也さんは肩から両腕を回してしっかりと抱きしめてきた。



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