子作り契約結婚なのに、エリート社長から夜ごと愛し尽くされました
「ふう……」

今夜は遅くなるからと言っていた柊也さん。晩御飯もいらないっていうから、一人分の簡単な食事を済ませて一息ついていた。

スマホで物件を検索していたけれど、なかなか思うようなものが見つからない。一度、店舗の方へ行ってみるしかないかなあ……


〝生まれる前後は、うちに来てもいいのよ。里帰り出産みたいにね〟

伯母が言ってくれた言葉に、妙な焦りみたいなものは薄らいだけれど……生まれてからは、今まで以上に自由に動けないだろうから、今のうちに決めておきたいところ。



「ただいま」

玄関から聞こえてきた声に、ハッとした。

「お、おかえりなさい」

気付けば22時を過ぎていた。相当集中していたようだ。
柊也さんのジャケットを受け取ろうと、よいしょと腰を上げた。

「ああ、いいって。紬は妊娠してるんだから、〝おかえり〟って座ったまま叫んでくれるだけで十分だ」

手を前に突き出しながら、制されてしまった。

「ほら」

代わりに白い箱を差し出してくる。




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