子作り契約結婚なのに、エリート社長から夜ごと愛し尽くされました
「紬ちゃんは、何も悪くないのよ。きっと、赤ちゃんが早くお母さんに会いたくなっちゃったのよ」

頭を撫でながら、「紬ちゃんのことが、大好きなんだね〟なんて、優しく語りかけてくれる。

私、いつからこんなに弱くなっちゃったんだろう。
これまで、一人で子どもを育てるんだって豪語してきたのに。

「大丈夫、大丈夫。赤ちゃん、元気に動いてたじゃない」

「……うん……」

張りの治った今は、元気の良い胎動を感じられている。それが、落ち込んだ私を、必死に励ましてくれているように思えてくる。

「紬ちゃん。今日はうちに来る?」

伯母の旦那さんは、長期の出張に出て家を空けているし、私の従兄弟である大学生の息子は、離れた土地で一人暮らしをしている。だから、いつでも泊まりにおいでって言ってくれていた。

なんとなく遠慮しちゃって、これまでおじゃましたことがなかった。
けれど、今日だけは、伯母の優しさに縋りたくなった。

「うん」

「よし、じゃあ、元気の出る夕飯を作るわよ」

柊也さんには家をあける連絡を入れて、そのまま伯母の自宅へ向かった。

余計な心配をかけたくなくて、病院へ行ったことは伏せておくことにした。








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