子作り契約結婚なのに、エリート社長から夜ごと愛し尽くされました
「紬ちゃん。ここへただ同居しに来たわけじゃないだろ?」

その言葉にハッとした。


〝子作り〟


生々しい言葉を思い浮かべる。
もちろん、それは柊也さんにも伝わったようで、ニヤリとされる。

「別々に寝てたって、子どもはできないぞ」

ですよねぇ。ごもっともです。

再び壁ドン状態にもどると、さっきとは逆の耳元に顔を近付けられる。
必要以上にドキドキしてしまう自分が嫌になる。


「子どもが欲しいなら、仲良くしないとなあ。ベッドの上で」


最後にふうっと耳に吹きかけると、真っ赤になる私を見てニヤリとしながら部屋を出ていった。

ドアがパタンと閉まったのを合図に、耳を押さえてヘナヘナと座り込んだ。







「私、選択を間違えたかも……」











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