アオハルの続きは、大人のキスから


 ようやく落ち着いたことにホッと胸を撫で下ろしつつ、久遠のことが心配になる。

「久遠さん、お仕事中じゃないんですか? 抜けてきて大丈夫なんですか?」

 彼はスーツのままだ。恐らく仕事中にやってきたのだろう。しかし、どうして彼が店にやってきたのか。

 疑問がたくさんありすぎて頭を捻っている小鈴の頭を、久遠はギュッと抱きしめてきた。

「仕事は大丈夫。今、ちょうど休憩時間だった。それより、本当に悪い、小鈴。嫌な気持ちになったよな?」

「え? え?」

「お前を守るって、山野井さんに宣言したばかりなのにな」

「え?」

 それはどういう意味なのか。何度も瞬きをして首を傾げる小鈴の頭を抱きながら、久遠は店の奥にいる俊作に声をかける。

「小鈴のピンチに連絡してくれるのはありがたいが、お前が止めてくれてもよかったんだぞ? 俊作」

 恨みがましい声で訴えながら小鈴を解放する久遠に、俊作は小さくため息をついた。
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