アオハルの続きは、大人のキスから
なにかを言いたげな彼女だったが、小鈴の迫力に言葉が出てこないようだ。顔を真っ赤にさせて怒りを抑えている。
プライドが許さないのだろう。またなにかを言い出そうと真っ赤な唇が戦慄いたときだ。
小鈴は誰かの腕に引き寄せられた。
「刈谷さん。これはどういうことでしょうか?」
「あ、蘭さん……どうしてここに」
顔を真っ赤にして怒りを露わにしていた彼女、刈谷の顔が見る見る間に真っ青になっていく。
そんな彼女に問いかける久遠の顔はGMとしての顔をしているが、目が笑っていなかった。ゾクリとするほどの冷たさを感じたのは、きっと小鈴だけではない。刈谷もだろう。
竦み上がっている刈谷に、久遠は笑顔で圧をかけていく。
「私の花嫁が、言いたいことを全部言ってくれましたので、私から特に言うことはありませんが……」
「は、花嫁って……ただの模擬結婚式の花嫁役ですよね?」
怯えながらもまだ久遠に刃向かう刈谷はあっぱれだと言うべきか。
先ほどまでGMの顔をしていた久遠だったが、穏やかで綺麗な顔が冷淡に変わる。
「いいえ、彼女は俺の一生のパートナーであり、妻になる女性です。誰にも彼女の代わりなどできない。お引き取りを」
「……っ」
「お引き取りを」
「っ!」
久遠の冷酷極まりない顔を見たことがなかったのだろう。刈谷は慌ててその場をあとにした。