アオハルの続きは、大人のキスから
和風美男子である俊作に、恋愛感情など抱いたことは一度もなかった。
小鈴にしてみたら、頼れる素敵な兄だと思っていたのに……
まさか、こんなことになるとは思ってもいなかった。
硬直している小鈴を見て、俊作は叔父に「二人きりにしてほしいのですが」とお願いをしだした。
それをすぐさま了承した叔父は、小鈴の肩をポンと叩いたあと部屋を出て行く。
どうしたらいいのかわからず叔父の後ろ姿を見つめていると、俊作が切り出してきた。
「小鈴。昨夜のこと、考えてくれたか?」
「考えるもなにも。私は昨夜言ったはずです。久遠さんのことが好きだと」
キッパリと断った方がいい。お互いのためだ。小鈴は自分の気持ちを隠すことなく伝える。だが、俊作はそれを受け流してしまう。
「私も言ったはずだ。蘭のことは諦めろ、と」
「どうしてですか? 久遠さんは言ってくれました。私のことが好きだって。忘れたことはなかったって」
冷静な口調で諭してくる俊作に、気が立ってしまった。興奮気味でいつもとは違う小鈴を見て、俊作は小さく息を吐き出す。
「小鈴はただ、恋に恋しているだけだ。劇的な再会を果たしたから、恋が再燃したと思っているかもしれないけど。それは一時の感情。長続きはしない」
「そんなこと、わかりません。それに、俊作さんにそんなこと言われたくありません」
小鈴と久遠の気持ちを全否定する俊作に、どうしても抑えきれない感情が込み上げてくる。キュッと手を握りしめると、そこに俊作の手のひらが触れてきた。
「小鈴。冷静になりなさい」
「冷静になんて……なれません!」
彼の手を撥ね除けようとしたが、ギュッと力強く握りしめてくる。小鈴の手を離さない俊作に声を上げた。