アオハルの続きは、大人のキスから
そして、久遠の方も小鈴のことを知ってもらいたい。お互いがそう思える関係を再び作り出そうとしている今、そんなことを言ってほしくない。
率直に俊作に言うと、彼は小鈴を憐れんだ目で見つめてきた。
「じゃあ、私が小鈴の目を覚ましてやる」
強気な視線の俊作に、身震いをしてしまう。
彼がそれほど強く言い切るということは、小鈴にダメージを与えることができるカードを持っているということ。
身構えていたのだが、俊作の言葉を聞いて呆然としてしまう。
「蘭の家は、呉服屋山野井がテナントに入っているショッピングモールなど、あの辺り一帯であるベリーヒルズビレッジの所有者一族。如月家の親族だ。それも、当主の甥という立場。だからこそ、ベリーコンチネンタルホテルのGMに呼ばれたというのもあるだろうな」
「そんな……」
「地位がある人間は、人のことを家柄で見るような人が多い。そんな苦労しそうな家に小鈴を関わらせたくはない。わかるだろう?」
「で、でも! 直系ではないんですよね?」
所有者である旧財閥家の直系ではない。所謂御曹司という立ち位置じゃないはずだ。
それなら、久遠の隣に立っていても問題はないんじゃないか。小鈴が俊作に訴えると、彼はゆっくりと首を横に振った。