箱崎桃にはヒミツがある



 三日ではインドで修行して来られるわけもなく、桃はまた歯医者に来ていた。

 受付のお姉さんと気を紛らわせるように話していると、名前を呼ばれた。

 中に入る。

 今日は先に貢が中にいた。

「早くから来てたらしいな」
と貢が言ってくる。

「はあ。
 悪夢の時間は早く来て終わった方がいいので」
と言って、診察台に乗る。

 今日は素直に倒れてみた。
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