極上御曹司に初めてを捧ぐ～今夜も君を手放せない～

やんわりと注意するが、滝川と朝井はここぞとばかりに言った。
「一緒に住んでるんだから、ちゃんと最後まで責任取れよ」
「そうですよ。藤原さん結婚願望ないみたいなこと言ってましたけど、北條さんが幸せにしてあげてください」
どうしてこんな話になったのだろう。
「藤原にだって男を選ぶ権利がある。勝手に決めるな」
俺がそう言い返すと、滝川は楽しそうに俺をからかった。
「北條の魅力で落ちない女はいないって」
「また適当なことを」
呆れるように言ってテーブルに片肘をつく俺にこいつはまだしつこくけしかける。
「藤原さんもお前のこと意識してると思う。元々何にでも遠慮する子だからお前がうまくリードしてやれよ」
もうこれ以上反論するのが億劫で軽く聞き流した。
「はいはい」
「北條さん、そんないい加減な返事だめですよ。藤原さんは僕の憧れの先輩なんですからね。そこは「わかった」って言ってくれないと」