極上御曹司に初めてを捧ぐ~今夜も君を手放せない~
だが、私が知りたいのはその先の話。
「あの……私たち何かありました?」
聞くのが怖いが事実はちゃんと知っておかなければいけない。
「どんな答えを望んでいる?」
私の質問に質問で返す優。
その言い方、まるで昨夜身体を重ねたって言ってるようなものじゃないの。
「嘘……。私……部長と……寝た」
優を部長と呼んだことにも気づかない私。
頭にドンと重い石が落ちたような衝撃を受けて固まっていたら、彼がそんな私を見てクスリと笑った。
「お前が想像するようなことはしていない。ただ添い寝していただけだ」
「ほ、本当ですか?」
思わず彼の腕を掴んで確認すると、彼は穏やかな目で微笑んだ。
「嘘を言っても意味がないだろう?」
「……そうなんだ。よかった」
優の言葉を聞いてホッとしたら、彼が苦笑いする。
「そんな安心した顔をされるとショックだな」
「あの……何というか、会社の上司と……それも北條さんのようなハイスペックな方とそういう関係になるのは……いろいろとマズいと思いまして」
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