極上御曹司に初めてを捧ぐ～今夜も君を手放せない～

俺の質問に答えながら彼女は急に赤面する。
「それはよかった。無理させたかなって心配だったんだ」
梨乃の頬に手を添えて軽くキスをすると、彼女は耳まで赤くなった。
「気分が悪くなったら早退すること。いいか？」
梨乃の身体を案じてそんな命令をしたら、彼女はちょっとハニカミながら返事をした。
「……はい。あと、課長のことは警察に被害届は出さないでおきます。奥さんと子供もいるし。会社がなんらかの処分を下すでしょう？」
「ああ。わかった。それじゃあ、冷めないうちに朝食を食べよう」
梨乃と一緒に作った朝食をテーブルに並べ、いただきますをして食べる。
もうすっかり俺の日常となった光景。
この日常がずっと続けばいい。
そろそろ彼女のアパートの件をどうにかしないとな。
課長の件が片付いたら梨乃と話をしよう。
朝食を食べ終わると、いつものように彼女がタクシーを呼ぼうとしたので止めた。
「今日は一緒に行こう。俺は今日朝から会社なんだ」
「え？優と一緒にですか？それはちょっとマズいんじゃあ」