極上御曹司に初めてを捧ぐ~今夜も君を手放せない~
「専務はうちの機密情報を他社に売ろうとしていた。それで、滝川と朝井の三人を呼んで、役員会議の前に話し合っていたんだ。滝川が遅れてやってきたけど」
……だから、滝川さんがいたのか。
優の話は辻褄が合っていたが、完全に信じることが出来なかった。
「でも……朝井さんと優ははたから見てもお似合いです」
震える声でそう言い返す私の頬に彼が優しく手を添える。
「そんなことを言うと、滝川が拗ねるぞ」
悪戯っぽく目を光らせる彼。
「え?滝川さん?」
優の言葉の意味がわからず聞き返した。
「ここだけの話にしておいてくれよ。朝井と付き合っているのは滝川だ」
彼の説明を聞いて、暗くなっていた心がパアッと明るくなるのを感じた。
だが、もう苦しい思いはしたくない。
「……本当に?」
確認する私を見て彼はゆっくりと頷く。
「ああ。信じられないなら、今電話で滝川に確認するか?」
スマホを取り出す彼を見て頭を振った。
そこまで言うなら嘘ではないだろう。
< 215 / 243 >

この作品をシェア

pagetop