極上御曹司に初めてを捧ぐ~今夜も君を手放せない~
彼に問われ、「はい」と返事をする。
「了解」
優は待ってましたって感じの顔で笑って、梅茶漬けを作る。
私はその間に緑茶を入れ、お互いテーブルに着いた。
いただますをして食べ始める。
梅の香りがして思いのほか食が進む。
多分、私ひとりならインスタントのお茶漬けで済ませただろう。
でも、彼はお茶漬けでもちゃんとだし汁を作ってひと手間かけている。
わざわざ梅茶漬けにしたのは、私が梅が好きなのを知ってるからだ。
「私……優に何もしてあげていないなあ」
箸を止めてポツリと呟くと、彼は私をじっと見つめた。
「俺は梨乃がこうして俺のそばにいてくれるだけでいい」
なんて甘い言葉なんだろう。
胸がジーンとして何を言っていいのかわからなかった。
「優……」
「何か特別なことなんてしなくていい。俺の前から突然いなくなるのが一番堪える」
「うっ……ごめんなさい」
ひとりで勘違いして本当にバカです。
しゅんとなる私に優はこの上なく優しい声音で告げる。
「梨乃はのんびりうちでゴロゴロしてればいいんだ。もう恋人になったわけだし、下着姿でくつろいでてもいいけど」
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