極上御曹司に初めてを捧ぐ~今夜も君を手放せない~
優がケーキを切って皿に取り分けた。
「ありがとう。いただきます」
ケーキをひと口頬張ると、程よい生クリームの甘さが口の中に広がる。
「あー、幸せ〜」
「ケーキ食べてる時が一番幸せそうだな。梨乃、頬に生クリームついてる」
優が自分の頬を指で指して私に知らせるが、よくわからない。
「え?頬のどの辺ですか?」
手で頬に触れるが、生クリームの感触はない。そんな私を見て優が席を立ち、私の顎をクイと掴んだ。
「ここ」
優がペロッとクリームを舐めるが、その行為がエロくて赤面した。
「優……手で取ってくださいよ。恥ずかしい」
「俺たち以外に誰もいないのに何を恥ずかしがる必要がある?」
私に反応を面白がる彼。
「あのですね、優はアメリカに行っててキスとか慣れてるかもしれませんが、私はずーっと日本にいておまけに恋人と呼べる人もいなかったんです。お手柔らかにお願いします」
少しムッとして注意したら、彼は真顔で言い返す。
「俺も恋人と呼べる人はいなかったが」
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