極上御曹司に初めてを捧ぐ~今夜も君を手放せない~
「これ、有名ホテルの限定五個のケーキじゃないですか。よく手に入りましたね」
値段も二万円くらいしたと思う。
自分だったらケーキに二万円も出さない。
「そこはいろいろコネを使って。それに梨乃はケーキ好きだから、喜ぶかと思ったんだ。梅干しのケーキにしようか迷ったけど」
梅干しのケーキなんてある?
探したらあるかもしれないけれど、クリスマスって感じじゃない。
「いや、バラでいいです。めちゃくちゃ豪華。お姫さま気分ですよ。写真撮らなくちゃ」
スマホを取り出して写真を撮るが、ケーキだけ撮るより、優も一緒の方が映える。
「ケーキじゃなくて俺を撮ってないか?」
ケーキの蝋燭に火をつけながら彼がチラッと私を見た。
「まあまあ、いいじゃないですか。細かいことは気にしない」
笑って誤魔化す私に彼は促す。
「ほら、蝋燭の火消す」
「はい」
明るく返事をしてフーッと蝋燭に息を吹きかけて消す。
「じゃあ、バラのところは梨乃に」
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