呪イノ少女、鬼ノ少女
「あ…九音さん」


九音の指が、そっと澪の目許を拭った。

いつの間にか涙が溢れていたらしい。

九音はその涙に濡れた指を、真っ赤な下で舐め取った。


「辛いわね」


そう言って、九音は破顔する。


「な、何で!舐めるんですかっ」

「勿体ないじゃない」


勿体ないの意味が分からない。

涙を拭ってくれた優しさは嬉しいが、舐めるなんて恥ずかし過ぎて心臓が割れそうだった。


「ほら、いつまでも泣いてないで行きましょう。お父様のことを調べるのでしょう?」


「ええ…って、何でそのことを知っているんですか!」

「あら?澪の事なら何でも知ってるもの」
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