冷徹旦那様との懐妊事情~御曹司は最愛妻への情欲を我慢できない~
「え、ええと。叔父の考えは私も正直言って分からないんですけど、愛理に関しては亜貴さんの言う通り和泉目当てで来ているのだと思います」

「そうよね。和倉さんはどうして娘の行動を注意しないのかしら……まあ奈月さんに聞いても分からないわよね」

亜貴はそう結論すると静かに椅子を引き立ち上がった。

「そろそろ時間だから行くわね」

「はい」


亜貴を見送った奈月はしばらくしてからコートを羽織り外に出た。

体が重く動きづらくなっているけれど健康に問題はないので、一日一度散歩をしている。

そうやって意図的に出ないと本当に動く機会がなくなっている。

司波邸の近くには緑豊かな大きな公園があり、普段からランニングをしている人の姿を見る。
奈月はランニングコースは使わずのんびりと公園内を歩き、途中ベンチに座り日向ぼっこをするのがいつものパターンだ。

少し疲れたので空いているベンチに座り、持参したカフェインレスのお茶で喉を潤した。体の中をじんわりとした温かさが巡っていく。

(こんな風にのんびりするのは初めてかもしれない)
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