冷徹旦那様との懐妊事情~御曹司は最愛妻への情欲を我慢できない~
「愛理さんが奈月を動揺させるような言動をするからだ。今は大事な時期だから心穏やかに過ごさせたい」
「そんな……和泉さんはどうして奈月のことばかり気遣うの?」
「彼女は俺の子を産む。守るのは当たり前だろう?」
愚かな質問をするなとでも言うようにあっさりと和泉は答える。
「でも、政略結婚で嫌々でしょう?」
「……政略結婚だと知っているならこれ以上引っ掻き回すのは止めた方がいいと思うが。この縁談が破棄になって困るのはうちではなく和倉家だ」
今までになく冷ややかな言葉を投げつけられた愛理は、顔を歪めて踵を返し走り去っていった。
そのやり取りをぼんやりと眺めていた奈月に、和泉が再び訪ねてくる。
「何を言われたんだ?」
なんでもない。そう答えようとしたけれど駄目だった。口を開こうとした途端にポロリと涙が零れ落ちてしまう。
「奈月?」
和泉は驚愕したように目を見開き、それから直ぐに奈月を横炊きに抱え上げ部屋まで運んでくれた。
彼は奈月をベッドに横たえると心配そうに問う。
「どうした? どこか痛むのか?」
奈月は力なく首を横に振る。
「何も無いなんて言葉は信じないからな。話してくれ」
「そんな……和泉さんはどうして奈月のことばかり気遣うの?」
「彼女は俺の子を産む。守るのは当たり前だろう?」
愚かな質問をするなとでも言うようにあっさりと和泉は答える。
「でも、政略結婚で嫌々でしょう?」
「……政略結婚だと知っているならこれ以上引っ掻き回すのは止めた方がいいと思うが。この縁談が破棄になって困るのはうちではなく和倉家だ」
今までになく冷ややかな言葉を投げつけられた愛理は、顔を歪めて踵を返し走り去っていった。
そのやり取りをぼんやりと眺めていた奈月に、和泉が再び訪ねてくる。
「何を言われたんだ?」
なんでもない。そう答えようとしたけれど駄目だった。口を開こうとした途端にポロリと涙が零れ落ちてしまう。
「奈月?」
和泉は驚愕したように目を見開き、それから直ぐに奈月を横炊きに抱え上げ部屋まで運んでくれた。
彼は奈月をベッドに横たえると心配そうに問う。
「どうした? どこか痛むのか?」
奈月は力なく首を横に振る。
「何も無いなんて言葉は信じないからな。話してくれ」