冷徹旦那様との懐妊事情~御曹司は最愛妻への情欲を我慢できない~
「寂しくなるけど仕方ないわ。ね、愛理」

「ええ。それに毎週里帰りするから心配しないで。和泉さんは穏やかな人柄だと聞くし私のお願いを聞いてくれると思うの」

愛理はそう言いながら、奈月の表情を窺うように流し目をした。

奈月がショックを受ける姿を見たいのだと察したけれど、無反応ではいられなかった。

そんな奈月の態度に、叔父がしかめ面をする。

「いつまでも暗い顔をするのは止めなさい。司波家との縁談が落ち着いたらお前にも結婚相手を用意してやるから」

「え?」

「それなりに話はあるんだ。俺が厳選して決めるから待っていろ」

(私の結婚相手? なにそれ、そんなの要らない)

「叔父様、私は……」

愛理が奈月の言葉を遮り、叔父に問いかける。

「お父さん、どんな人が候補なの?」

「有力なのは大山家と、柿ノ木家だ」

奈月の知らない名前だった。たとえどんな相手が来たとしても結婚など考えられないが。

「あら、大山家に年頃の男性はいたかしら?」

叔母が首を傾げる。叔父は含み笑いをした。

「年頃とは言えないな。今年四十歳だ。だがそれくらいの年齢差などよくあるだろう」

「ええっ、私はちょっと嫌だわ」
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