【極上の結婚シリーズ】ママになっても、御曹司に赤ちゃんごと包み愛されています
「樹は犀川家の大切な跡取りだ。然るべきタイミングに、然るべき相手と結婚しなければならない。莉帆ちゃんはそれをよくわかっているんだよ。だからおまえのために身を引いたんだ」
「然るべきってなんだよ……? 子どもができても、俺は莉帆と結婚しちゃいけないのか? こうして泉くんが生まれても……俺は父親になれないって言うのかよ?」
いっちゃんは激情を抑えきれないようだった。
もちろんいっちゃんは、きちんと自分の立場を理解しているはずだ。けれどどうしても、救われない思いを吐き出さずにはいられないのだろう。
いっちゃんには、何万人もの社員とその家族の人生がかかっている。個人的な感情だけで突っ走るなど言語道断だった。
「樹、わかってくれ。私はそれがおまえのためだと思っていたんだ……」
「俺のためなんかじゃない、家のためだろ!」
「いっちゃんやめて! 旦那さまを責めないで! いっちゃんを好きになった私が全部悪いのっ……」
私は必死に声を枯らした。
身の程をわきまえず、いっちゃんに恋をした私が愚かだった。一度だけでいいからと夢見た私が恥知らずだったのだ。
「然るべきってなんだよ……? 子どもができても、俺は莉帆と結婚しちゃいけないのか? こうして泉くんが生まれても……俺は父親になれないって言うのかよ?」
いっちゃんは激情を抑えきれないようだった。
もちろんいっちゃんは、きちんと自分の立場を理解しているはずだ。けれどどうしても、救われない思いを吐き出さずにはいられないのだろう。
いっちゃんには、何万人もの社員とその家族の人生がかかっている。個人的な感情だけで突っ走るなど言語道断だった。
「樹、わかってくれ。私はそれがおまえのためだと思っていたんだ……」
「俺のためなんかじゃない、家のためだろ!」
「いっちゃんやめて! 旦那さまを責めないで! いっちゃんを好きになった私が全部悪いのっ……」
私は必死に声を枯らした。
身の程をわきまえず、いっちゃんに恋をした私が愚かだった。一度だけでいいからと夢見た私が恥知らずだったのだ。