【極上の結婚シリーズ】ママになっても、御曹司に赤ちゃんごと包み愛されています
けれどすぐに私の隣に視線を向けると、怪訝な表情をした。

「その子は?」

奥さまからの問いかけに、私の身がきゅっと縮んだ。

知らない人が近くにやってきたからか、泉はいっちゃんにしがみついていた。

そうして泉がちらっと顔を上げた瞬間、奥さまは固まる。

「……」

「奥さま、あの……」

「……樹、これはどういうこと?」

私の言葉を遮り、奥さまはいっちゃんに強い視線を向けた。

奥さまなら、すぐに察すると思っていた。それくらいいっちゃんと泉は面差しが似ている。

「そこの席に座って話そう」

奥さまの後ろにいた旦那さまは、奥さまを促した。

すると奥さまはものすごい勢いで旦那さまを振り返り、声を尖らせる。

「あなた、何か知っているのね? こんなところで話せるような内容なの?」

「人目があるほうが俺も冷静になれるから」

いっちゃんが追撃すると、奥さまはぐっと言葉に詰まった。薄氷を踏むような足取りで、ゆっくりと私たちの向かいに着席する。目の前にいる子どもについて、知りたい思いと知りたくない思いが拮抗しているようだった。

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