【極上の結婚シリーズ】ママになっても、御曹司に赤ちゃんごと包み愛されています
私たちをまっすぐに見つめ、奥さまはきっぱりと言い切った。

「樹は代々続いてきた犀川家を継いで、守っていかなければならないの。そのためには、結婚相手は念入りに選ばなければいけないわ。率直に言うと、家柄の釣り合いを取るのがとても重要なの」

自身も犀川家を守るための結婚をした奥さまの言葉だから、反論はできなかった。

そして奥さまは旦那さまと政略結婚だったけれど、とてもうまくいっている。だからいっちゃんも同じように、私じゃない家柄が釣り合う女性と結婚するのがいいと――それが家のためだけじゃなく、いっちゃん自身のためにもなると信じているのだろう。

「ごめんなさい莉帆ちゃん。私は莉帆ちゃんのことが大好きだから、あなたにこんな話をするのはとても心苦しいわ」

私は項垂れた。

家柄は奥さまにもどうにもできない。生まれてきた場所の問題だ。

虚しさが押し寄せてくる。

「莉帆と結婚できないのなら、俺は一生誰とも結婚しない」

いっちゃんは毅然とした声で、奥さまに宣言した。

奥さまは慌てる。

「樹、そんなことが許されると思っているの?」

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