【極上の結婚シリーズ】ママになっても、御曹司に赤ちゃんごと包み愛されています
「どういうこと……?」

私はパニックになる。

「盛宮さんは、このベリーヒルズを所有している大富豪だよ。財閥解体前は犀川家と勢力を二分していた、盛宮家の現当主だ」

「……!」

旦那さまの言葉に、私は絶句した。

挨拶が終わるのと同時に、私たちのもとにおじいちゃんの秘書らしき男性がやってきて、「こちらへどうぞ」と美しい庭園が見渡せる茶室に案内した。

するとすでにおじいちゃんは中にいて、テーブルを挟んだ向かいに、旦那さま、奥さま、いっちゃん、泉、私の順に座る。

「莉帆ちゃん、今まで黙っていてすまんかったな」

おじいちゃんは私に詫びた。

「いいえ……」

わしにも秘密にしておることなど山ほどある――以前おじいちゃんはそう言っていたけれど、まさかこれほどまでのものとは思いも及ばなかった。

スーパーの前で私が偶然助けたおじいちゃんが、まさかとんでもない大富豪だったなんて――。

「先刻の話の続きの前に、少しだけわしの昔話に付き合ってもらえるだろうか」

おじいちゃんは私たちに断りを入れると、静かに語り始める。

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