【極上の結婚シリーズ】ママになっても、御曹司に赤ちゃんごと包み愛されています
「……っ」
際どすぎる質問に私は息を呑んだ。
そんなの答えられるはずがない。不用意にいっちゃんに触ってしまったことを咎められているようだった。
「莉帆、俺は――」
いっちゃんが再び口を開いたときだった。
「ママぁ」
泉が目を覚まし、小さな手を空に彷徨わせる。
いっちゃんははっとし、私を解放した。私はすぐに泉の手を取る。
「ママはここにいるよ」
張り詰めた空気が霧散したことに心の底から安堵しながら、私は起き上がった泉を抱っこした。
少しきまりが悪そうないっちゃんに、「私……泉をお風呂に入れるね」と明るく話しかける。
「ああ……。俺は帰るよ。明日は日曜だが、泊まりで出張が入っているんだ」
いっちゃんは泉に「じゃあまたな」と声をかけると、そそくさと帰っていた。
心臓はまだ妙な音を立てている。
いっちゃんは何を言おうとしたのだろう。
今は知りたい気持ちより、知りたくない気持ちのほうが大きかった。
際どすぎる質問に私は息を呑んだ。
そんなの答えられるはずがない。不用意にいっちゃんに触ってしまったことを咎められているようだった。
「莉帆、俺は――」
いっちゃんが再び口を開いたときだった。
「ママぁ」
泉が目を覚まし、小さな手を空に彷徨わせる。
いっちゃんははっとし、私を解放した。私はすぐに泉の手を取る。
「ママはここにいるよ」
張り詰めた空気が霧散したことに心の底から安堵しながら、私は起き上がった泉を抱っこした。
少しきまりが悪そうないっちゃんに、「私……泉をお風呂に入れるね」と明るく話しかける。
「ああ……。俺は帰るよ。明日は日曜だが、泊まりで出張が入っているんだ」
いっちゃんは泉に「じゃあまたな」と声をかけると、そそくさと帰っていた。
心臓はまだ妙な音を立てている。
いっちゃんは何を言おうとしたのだろう。
今は知りたい気持ちより、知りたくない気持ちのほうが大きかった。