【極上の結婚シリーズ】ママになっても、御曹司に赤ちゃんごと包み愛されています
郷田さんはフンッと鼻を鳴らすと、清掃に行ってきます、と矢野さんに告げてすぐにバックヤードを出ていく。
「うわ強烈……。すっごい根性はどっちだよね。郷田さん、白上さんと同じシングルマザーだから、幸せそうな白上さんを僻んでるんだな。あんなの気にしなくていいから」
矢野さんは苦笑いして、私を擁護してくれた。
「……私、土日祝も出勤できるので、シフトを変更していただいても大丈夫です」
私はすぐにそう申し出た。面接のとき、希望を訊いてくれたから、カレンダー通りのシフトのほうが何かと都合がつきやすい気がして答えただけだ。別に変更したって差し支えない。先輩に反感を買っているほうが、よほど問題だった。
「いいよいいよ。白上さんは遅刻も欠勤もしないし、仕事も丁寧で評判いいし、今のままで十分助かってるから。無理しないで」
けれど矢野さんは深刻には捉えていないようで、私の要望を受け流してしまう。本当にこのまま放置していていいのだろうか。
やっと仕事にも慣れてきた頃なのに、胸の中がもやもやした。
「うわ強烈……。すっごい根性はどっちだよね。郷田さん、白上さんと同じシングルマザーだから、幸せそうな白上さんを僻んでるんだな。あんなの気にしなくていいから」
矢野さんは苦笑いして、私を擁護してくれた。
「……私、土日祝も出勤できるので、シフトを変更していただいても大丈夫です」
私はすぐにそう申し出た。面接のとき、希望を訊いてくれたから、カレンダー通りのシフトのほうが何かと都合がつきやすい気がして答えただけだ。別に変更したって差し支えない。先輩に反感を買っているほうが、よほど問題だった。
「いいよいいよ。白上さんは遅刻も欠勤もしないし、仕事も丁寧で評判いいし、今のままで十分助かってるから。無理しないで」
けれど矢野さんは深刻には捉えていないようで、私の要望を受け流してしまう。本当にこのまま放置していていいのだろうか。
やっと仕事にも慣れてきた頃なのに、胸の中がもやもやした。