【極上の結婚シリーズ】ママになっても、御曹司に赤ちゃんごと包み愛されています
出張で三日間いっちゃんがやってこない日が続いた水曜日の夕方、めずらしく早い時間にインターホンが鳴った。
出張先の京都から直帰だったらしく、いっちゃんは自分の家より先にこっちに向かったようだ。
「お、泉くんがまだ起きてる。お土産あるよ」
いっちゃんはリビングに入るなり、テーブルの上にどさっとお土産の紙袋を置き、泉を抱き上げた。泉はいっちゃんの膝に乗せてもらい、うれしそうにはしゃいでいる。
「またこんなにたくさん買ったの?」
私は呆れ半分でお土産の山を眺めた。
「土産なんてほとんど包装紙だろ。たいした量じゃない」
「ほとんど包装紙じゃないよ」
たとえ過剰包装だとしても、母子ふたりに対して多すぎる。
中身は京都らしいお茶やお菓子、西陣織の小物などで、いっちゃんは「お菓子が多すぎて食べきれないなら職場に持っていけばいい」となにげなく口にした。
「職場……」
私は思わず、月曜日に動物園のお土産を持参したときのことを思い出し、顔を曇らせた。お土産はあのあと、郷田さん以外のみんなが喜んで食べてくれたけれど、あれから郷田さんとは顔を合わせると気まずい日々が続いている。
出張先の京都から直帰だったらしく、いっちゃんは自分の家より先にこっちに向かったようだ。
「お、泉くんがまだ起きてる。お土産あるよ」
いっちゃんはリビングに入るなり、テーブルの上にどさっとお土産の紙袋を置き、泉を抱き上げた。泉はいっちゃんの膝に乗せてもらい、うれしそうにはしゃいでいる。
「またこんなにたくさん買ったの?」
私は呆れ半分でお土産の山を眺めた。
「土産なんてほとんど包装紙だろ。たいした量じゃない」
「ほとんど包装紙じゃないよ」
たとえ過剰包装だとしても、母子ふたりに対して多すぎる。
中身は京都らしいお茶やお菓子、西陣織の小物などで、いっちゃんは「お菓子が多すぎて食べきれないなら職場に持っていけばいい」となにげなく口にした。
「職場……」
私は思わず、月曜日に動物園のお土産を持参したときのことを思い出し、顔を曇らせた。お土産はあのあと、郷田さん以外のみんなが喜んで食べてくれたけれど、あれから郷田さんとは顔を合わせると気まずい日々が続いている。