【極上の結婚シリーズ】ママになっても、御曹司に赤ちゃんごと包み愛されています
「またいつでも付き合うよ」

店内であんなに浮いていたのに、そう言い切るいっちゃんがなんだか涙ぐましかった。

家に帰り、食材を整理して冷蔵庫に入れる。同時にぱっと簡単に昼ごはんの準備をした。今日は炊飯器で作るエビピラフだ。

三人で楽しく食べたあとは、リビングにごろ寝マットを敷き、泉といっちゃんはお昼寝タイムに入った。

私はその間に洗濯物を片付けたり、家事を済ませる。

けれど幸せなはずの時間なのに、私は心の底から笑えていなかった。

郷田さんの睨みつけるような顔が、脳裏に焼きついて離れない。私が嫌われている理由はシフトの組み方だけじゃない気がしてきた。けれどほかに思いつかない。私は知らない間に、彼女に何かしたのだろうか。

午後三時頃になると、起きてきたふたりはおもちゃで遊び始めた。泉の笑い声が絶えず賑やかな光景に、私は少し平静を取り戻す。せっかくいっちゃんがいてくれるのに、へこんでいる場合じゃない。

「うーん、泉くん、なかなかいっちゃんって呼んでくれないな」

キッチンでおやつの準備をしていると、リビングからいっちゃんの唸る声が聞こえた。

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