【極上の結婚シリーズ】ママになっても、御曹司に赤ちゃんごと包み愛されています
「幸い治療が早かったので、すぐによくなりますよ。それでも万全を期すため、一週間ほどは入院して様子を見ましょう」
お医者さまに告げられ、私は頷いた。自分ならこんな高級病院に一週間も入院するなんて費用が恐ろしいけれど、泉のためならどうってことはない。私が働けば済むだけだ。
病室は指紋認証の厳重セキュリティで、家族以外の登録はできないらしかった。そのため、私だけ作成する。
一睡もしていない私に寄り添って、いっちゃんも眠っていなかった。
「ごめんねいっちゃん。これから仕事があるのに」
時刻は午前七時を過ぎたところだった。私はパートを休ませてもらうつもりだけど、いっちゃんはそういうわけにはいかない。
「仕事なんかどうでもいいよ。莉帆、ひとりで大丈夫なのか?」
いっちゃんは自分も仕事を休んで私に付き合うと言い出そうな勢いだった。昨夜の私の慌てぶりが相当ひどかったからだろう。
「大丈夫だよ。万が一のための入院だし。いっちゃんは仕事のほうが大切だよ」
「俺には莉帆と泉より大切なものなんかないよ」
いっちゃんのその言葉は独り言のようで、私の耳にきちんと届かなかった。
お医者さまに告げられ、私は頷いた。自分ならこんな高級病院に一週間も入院するなんて費用が恐ろしいけれど、泉のためならどうってことはない。私が働けば済むだけだ。
病室は指紋認証の厳重セキュリティで、家族以外の登録はできないらしかった。そのため、私だけ作成する。
一睡もしていない私に寄り添って、いっちゃんも眠っていなかった。
「ごめんねいっちゃん。これから仕事があるのに」
時刻は午前七時を過ぎたところだった。私はパートを休ませてもらうつもりだけど、いっちゃんはそういうわけにはいかない。
「仕事なんかどうでもいいよ。莉帆、ひとりで大丈夫なのか?」
いっちゃんは自分も仕事を休んで私に付き合うと言い出そうな勢いだった。昨夜の私の慌てぶりが相当ひどかったからだろう。
「大丈夫だよ。万が一のための入院だし。いっちゃんは仕事のほうが大切だよ」
「俺には莉帆と泉より大切なものなんかないよ」
いっちゃんのその言葉は独り言のようで、私の耳にきちんと届かなかった。