【極上の結婚シリーズ】ママになっても、御曹司に赤ちゃんごと包み愛されています
「え? 今なんて言ったの?」
訊き返すと、いっちゃんはゆるゆると首を横に振る。
「なんでもない。わかった、仕事に行くよ。終わったら、また夜に来るから」
「うん、ありがとう」
いっちゃんはベッドで眠る泉の頭を撫でたあと、そのベッド脇の椅子に座る私の頭にもぽんと軽く触れ、病室を出ていく。
私は静かに息をついた。
昨夜のことで、ひとりで泉を育てられるなんてそんなのは思い上がりだと痛感させられた。私は泉が高熱を出しただけでうろたえる未熟なママだ。誰かに支えてもらわないと何もできない。改めていっちゃんの存在の大きさを思い知った。
そしてその日の昼過ぎに、旦那さまがいきなり泉の病室にやってきた。
「旦那さま? どうされたのですか?」
私は驚いて目を丸くした。
「いきなり押しかけてすまないね。莉帆ちゃんのスマホに電話をかけたんだが応答がないから直接来たんだ。ここの病院に知人がいて、今朝ICUの前で樹を見かけたと言っていたから、莉帆ちゃんたちに何かあったんじゃないかと心配になってね」
「申し訳ありません。スマホはまったく見ていませんでした」
訊き返すと、いっちゃんはゆるゆると首を横に振る。
「なんでもない。わかった、仕事に行くよ。終わったら、また夜に来るから」
「うん、ありがとう」
いっちゃんはベッドで眠る泉の頭を撫でたあと、そのベッド脇の椅子に座る私の頭にもぽんと軽く触れ、病室を出ていく。
私は静かに息をついた。
昨夜のことで、ひとりで泉を育てられるなんてそんなのは思い上がりだと痛感させられた。私は泉が高熱を出しただけでうろたえる未熟なママだ。誰かに支えてもらわないと何もできない。改めていっちゃんの存在の大きさを思い知った。
そしてその日の昼過ぎに、旦那さまがいきなり泉の病室にやってきた。
「旦那さま? どうされたのですか?」
私は驚いて目を丸くした。
「いきなり押しかけてすまないね。莉帆ちゃんのスマホに電話をかけたんだが応答がないから直接来たんだ。ここの病院に知人がいて、今朝ICUの前で樹を見かけたと言っていたから、莉帆ちゃんたちに何かあったんじゃないかと心配になってね」
「申し訳ありません。スマホはまったく見ていませんでした」