王子なドクターに恋をしたら
「なあ、俺たち後でラウンジに行くんだお前たちも来いよ」

「嫌ですよ。僕たちこれから用事があるんです」

「いいじゃんか、高槻の彼女なら俺たちも仲良くしておきたい。ねえ彼女、君も俺らと仲良くしといたほうが後々ためになると思うよ、高槻が浮気した時なんか俺らが懲らしめてやるし」

「そんなことしませんよ」

ニシシと笑う伊藤先生という人に和泉くんが呆れたようにため息をつく。
もう一人の男の人はつれない和泉くんに渋い顔をしているみたいだ。
このまま断っても角が立ちそう、あたしが行くって言ったらこの場は治まるんだろうか。

「伊藤先生予約の時間遅れますよ、行きましょう」

後ろで女性が声を掛けると3人がハッとした顔をする。

「高槻先生、気が向いたらラウンジに来てください。私も彼女には興味あるし。じゃ、後で」

女性は和泉くんにニコリと笑うとあたしに意味深な視線を向けて二人を連れてレストランに入って行った。
その後ろ姿をじっと見つめてる和泉くんを見上げる。

「…」

「和泉くん?」

「あ、ごめん。行こうか」

閉まってしまっていたエレベーターはすぐに開きあたしたちは乗り込んだ。

「和泉くん、さっきの人達は?」

「ああ、同じ医局の先輩たち。まさかこんなところで会うとは思わなかったよ」

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