王子なドクターに恋をしたら

そばに居たいと思うのは罪なのか?

約1時間のフライトに大満足して梶原さんにお礼を言ってあたしたちはまたエレベーターに乗った。
何だかまだ体がふわふわしてる。
楽しかったねと話しているとエレベーターは途中で止まり、和泉くんの先輩たち3人とまた鉢合わせした。

「あ」

「よ、また会ったな」

「随分早い食事でしたね」

「この後ラウンジで飲むつもりしてたからな、せっかく会ったんだお前たちも付き合えよ」

渋い顔の和泉くんだったけど気遣わしげにあたしを見たからこくりと頷いた。
じゃあ少しだけ、と渋々了承した和泉くんと共にあたしは初体験のラウンジへと足を踏み入れた。

中ではドレッシーな人達が和やかに会話をしてる。
知り合いも多いようであちこちから和泉くん達は声を掛けられていた。

ふかふかのソファーに座り軽く自己紹介の後、あたしと和泉くんはソフトドリンクを、男性の2人、伊藤先生と幸田先生はお酒を頼んだ。
そして女性の相馬先生もソフトドリンクを頼んでいた。
伊藤先生にあたしの事や斗浦部の事を根掘り葉掘り聞かれ、和泉くんは困った顔をしてるけど聞かれて困ることなんてないからあたしは隠すことなく答えた。

あたしはその間、チラチラと相馬先生に視線を向ける。
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