王子なドクターに恋をしたら
「さて、じゃあ診察するよ」

「え?」

和泉くんはそう言うとベッドの横にあった椅子に診察鞄を置き聴診器を取り出した。

「診察?和泉くんが?」

「そうだよ?ちょうど叔父の車を借りてきてたから診察セットが車にあったんだ」

和泉くんはそう言うと布団をめくりあたしのブラウスのボタンに手を掛ける。
あたしは思わずその手を掴んだ。

「なっ!?ちょっ!なに!?何すんの!?」

「え?胸と肺の音を聞くんだよ?」

「じっ、自分でします!」

「ん?そう?」

服を脱がされそうになって、思わずあの日の事を思い出してあたしの熱は一気に上がったかもしれない。
和泉くんはそんなあたしに気付いているのかいないのか、聴診器を持ってにこりと笑う。

目が合って聴診器を掲げるから、あたしはおずおずとブラウスのボタンを開けた。
熱のせいか緊張のせいか、もたもたとボタンを開けて3つ目が開いた所でもういいよと声がかかった。
ブラが見えるか見えないかのところで広げたブラウスの中に和泉くんの手と聴診器が入って行く。
冷やりとするのを覚悟したけど手で温めてくれてたようで固い感触だけが胸の周りを触れていった。
< 83 / 317 >

この作品をシェア

pagetop