終わらない恋を、キミと。
「と、とにかくありがとう…!このゲーム朔もやりたがっていたの。早速今夜にでもふたりでーー…」
「何を言っている」
「…へ?」
「このゲームは持ち出し禁止だ。ゲームがやりたかったらうちに来い。勿論、結香ひとりでだ」
ニヤリと意地悪な笑みを浮かべる碧。
あんぐりと開いた口が塞がらないわたし。
「安心しろ。ゲームやりたくなったらいつでも、それこそ深夜でもうちに来てくれて構わない。24時間365日ウェルカムだ。結香のスマホに俺の番号を入れておいた。連絡くれればすぐに迎えに行く」
わたしの頭をまるで子供にそうするように優しく撫でながらそう言って聞かせてきた。
「…」
「どうした?」
黙りこくって俯くわたしの様子をすぐに察知してくれる碧。
「わかんない…」
「結香?」
「っわかんないよ!碧みたいな超イケメンの御曹司がなんでわたしにこんなにも構うのっ?お金持ちの気紛れ?それとも玩具(オモチャ)みたいに思ってる?」
どうしたんだろう、わたし。なんか心が凄いモヤモヤする。苛立つ。
「結香。落ち着け、どうした?気紛れでも玩具とも思っていない。言っただろう?見ていたと」
「その『見ていた』も、何!?そんなの知らない!いつから!?なんの為に?」
「結香…」
また、抱き締められる。
けれど、わたしは「いやいや」と必死に抵抗した。
「…っっ」
今度は抗う事が出来ない程の力で強く抱き締められた。