終わらない恋を、キミと。
5 初めての視線

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翌朝。

昨日、色んな事があったせいか疲れてしまい、昨夜は4時間程眠れる事が出来た。

2時間以上眠れたのは1週間ぶりだったから嬉しいが、疲れた原因が原因だけに素直には喜べないけども…。

それでも、4時半にはやっぱり目が覚めてしまう。

そして耳を澄ませば聞こえてくる新聞配達する自転車のブレーキ音。

…碧。なのかな…。

今度は碧に会ってもそんなに恥ずかしくないように、Tシャツにショーパンに着替えて寝癖をサッと直す。メイクまでするといかにもなので少し抵抗あるけどノーメイクのまま。

昨日の朝にあんな姿見られちゃってるんだから気合い入れすぎたら不自然だもんね。

部屋を出てトトトっと足取り軽く階段を降りて
ふたりが起きないようにソッと玄関のドアを開ける。

ポストのところまで行くと、ちょうど自転車がわたしの前でキィッととまった。

「…結香」

「…やっぱり」

碧。だった。

昨日の今日で会うのは恥ずかしいとも思ったけど、何故だか顔が見たくなった。

「眠れなかったのか?」

「誰かさんのせいで昨日は疲れてグッスリでした。…朝はわたしどうしてもこのぐらいの時間に起きちゃうの」

「…誰かさん?」

「そ」

少し考える素振(そぶ)りをして、合点がいったのかいつもの仏頂面から満足げな表情に変わった。
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