お見合いは未経験
甘い声が漏れる。

「お店で、あんな顔するから、我慢しきれなくなったな。」
「ん…」
目を潤ませながら、真奈がキスしてきた。
    
軽いものではあったものの、大きな進歩だ。

貴志は真奈の頬を撫でながら、何度も唇を重ねる。
服の上から、触れて分かる尖った先端をきゅっと摘んだ。
「…っは、…あん…」

耳へキスを落とすと、真奈はぴくっと身体を揺らした。
抱きしめながら、ワンピースのファスナーを下ろす。

直の肌に触れると、ふんわりしていて、さらさらした触り心地がとても良い。

つい、肩から、背中のラインを何度も往復させていると、ブラジャーはいらない、と思えてきて、貴志はそれを外した。
「んっ…あ…」

縋るような目。
たまらない。
「ねえ、この前の、気持ち良かった?」

耳に息を吹きかけるように、あえて低めの声で囁く。
囁きながら、服を取り去った。
「…は、…い…。ふっ…」

「あの後、自分で、した?」
泣きそうな顔で首を小刻みに横に振られた。

「自分で、しないの?」
「だって…よく、分かんなくて…」
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