極上御曹司と授かり溺愛婚~パパの過保護が止まりません~
 母の作った料理は丁寧に作られた懐石料理で、見た目も味も老舗料亭と遜色なくおいしい。

 父も朔也さんも食べては絶賛しているが、姉夫婦の反応は薄い。

 海外生活の姉夫婦に日本料理を食べさせてあげたいという母の気持ちによるものなのに、洋食の方がよかったのかなと推測してしまう。

 父と良幸さんはビールを飲んでいたが、朔也さんは車だからウーロン茶だ。

 六人掛けのテーブルに、私と朔也さんは並んで座り、向かい側に姉夫婦。朔也さんと良幸さんの斜め前に父が座っている。母は父の対面に。

「結婚式はいつなの?」

 姉に聞かれ、私は箸を置いて口を開く。

「来年の三月下旬なの。出席できる?」

「もちろんよ。そういう機会じゃないとなかなか日本に来られないもの」

 姉は隣に座る旦那様に笑みを向ける。

「ね? あなた」

「そうだな。美月ちゃんのウエディングドレス姿を見てみたいな。どんなドレスなの?」

「それは当日に。明日仮縫いなんです」

 どんなドレスかと聞かれて、ここで詳細に話しても……と考えたのだ。

「俺たちの結婚式を思い出すよ。砂浜で写真を撮ったな」

「あれは鮮麗でしたね。なかなか撮れないシチュエーションで」

 私はあのときの姉夫婦の姿を思い出し口にする。

 夕陽をバックに、ウエディングドレスとタキシードのふたりはカメラマンに撮ってもらっていた。南国の美しい景色に溶け込むふたりは素敵だった。

 私たちは都内のチャペルが有名な高級ホテルなので、そういった写真が撮れないのが残念だ。
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