極上御曹司と授かり溺愛婚~パパの過保護が止まりません~
「ハネムーンはどこに?」

 姉はどうにかこの場を盛り上げたいと思っているようだ。

「ヨーロッパへ行く予定なの。あちこちの歴史ある建造物をたっぷり見たくて」

「まあそれだとたくさんの日数が必要になるわね」

「予定では二十日間で。四月の入社式とかがあって朔也さんは忙しいから、旅行は四月中旬に」

 最近ではふたりで、観てみたい建造物などをピックアップしているところだ。全部で六ヵ国ほど訪れる予定である。

 愛している人との旅行が、私は今から楽しみでならない。

「良幸、私もパリやロンドンへ行きたいわ。連れていってくれるでしょう?」

「そうだな。たまにはヨーロッパもいいな。だが冬の時期はごめんだな。俺は寒さに弱いから」

 姉夫婦の仲がよさそうな姿に、父も目尻を下げている。

「朔也さん、美月は世間知らずだからよろしく頼むわね」

 朔也さんに頼む母だ。

「私はたしかに世間知らずだけど、これから勉強して良妻賢母になるって決めているの」

「美月にはそんな目標があるのか」

 父は私たちの会話に口を挟み、コクコクうなずく。

「良妻賢母か。初めて美月がそんなことを思ってくれているのを知ったな。たしかに、君はいい妻で素敵な母親になるだろう」

 朔也さんにからかわれ、頬に熱が集まる。
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