私達には、関わらないで!!

···林


俺は、林 剛。

本当は、渋谷 剛
俺は、孤児院で育った。
両親?母親しか知らないが
母は、俺を育てる為に
働きづめで体を壊して
俺が中学に入るときに亡くなった。

母の葬儀の時に
近所の人から
俺の父親は、母と付き合っていたが
会社の社長に認められて
母を捨てて娘と結婚をしたと。

母は、渋谷 晴。
そう、俺の父親は
石川 忠臣だ。
嫌、杉山 忠臣。

俺は、元から大人しい子供で
子供のいない林家の夫婦に
引き取られた。
林の両親は、
俺をとても可愛がってくれた。
だが····
そんは両親も俺が高校三年の時に
交通事故で亡くなってしまった。
俺は、絶望にうちひしがれていた。

その時に石川忠臣の家族が
乗っている雑誌を見た。

両親に挟まれて
写る二人の男の子

なんの苦労もせずに
なんのさみしい思いもせずに
生活していると思うと
居たたまれない気持ちになる。

幸い頭の良かった俺は
特待で大学に入り
秘書の資格を取り
石川財閥の採用試験を受けて
いまに至る。

父である忠臣のそばにいる内に
この人の役にたちたい
そうすれば、この人は、
きっと俺を認めてくれる
と、思い
汚いことも、道徳から離れたことも
父の為と思い行った。
だが、父は誉める事はなかった。
ましてや俺が自分の息子だとは
知らない。

そんな気持ちを持て余している時に
雨音とあった。
雨音は、媚びる男を嫌い
へびのような気持ち悪い
あなたの目にひかれると
変な事を言う女だが
浮いた言葉や思ってもいない言葉を
言わなくても良い女で
身体の相性も良く
5年程こんな関係が続いている。

ある日、雨音が
石川と政略結婚をしたいから
社長に話してみてと言った。

俺のお下がりの女を
あの息子のどちらかに
面白いと思い
父である社長の忠臣に伝えると
父は、それは良いと言った。

それを雨音に伝えると
雨音も父親に話し
政略結婚の話しが決まった。

結婚したら雨音とも
こんな風には出来ないだろうが
仕方ないと思っていたが
雨音は、
「あなたを手放すつもりはないから
だけど、子供は出来ないようにして。」
と、言った。

どこまでも身勝手だが
俺は結婚するつもりはないから
それで構わなかった。

雨音の相手が長男の悠真に決まり
悠真を調べると
付き合っている女がいて
社長である忠臣から
「別れさせて、手切れ金を持たせ
脅せる材料があれば
脅して二度と石川に近づかないようにしろ。
まぁ、妊娠はないだろうが
その事も釘をさしておけ。」
と、言われた。

俺は、調べた
前園 芽依のマンションに行き
話をつけた。
追い出されて、金の入った封筒を
叩きつけられ
「二度とくるな!!」
と、言われた。

俺は、そんな事に
心が動く人間ではない。
戻り社長に伝えると
丁度長男の悠真と話をしていた。

だが、悠真は会話を録音していて
契約書を書かされた。

雨音に話すと
おとなしく待っていたが
先日痺れを切らしたのか
「彼女に直接あって話す。」と
悠真とは、切れているのに
話しても無駄だと思ったが
言い出したらきかないし
もし繋がっていたら
長男に動きがあると思ったから
黙って様子を見ることにした。
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