罪か、それとも愛か
恋愛は罪
病院に向かう車の中で、琴羽は祈っていた。
ーー神様。
罪を背負うべきなのは私なのに、どうして冬輝に罰を与えるのでしょう。
それとも、冬輝を失うことが私への罰なのでしょうか。
彼は私に人生を狂わされた被害者です。
彼は幸せになるべき人です。
私が生まれた時にはもう、この世界には彼がいました。
だから、私は彼のいない世界を知りません。
今さら彼なしでは生きていけません。
罪多き私の贖罪の人生も、彼がいるから生きていける。
命が欲しいなら、私の命を奪って下さい。
私は彼のためならどうなっても構わない。
神様、罰は私だけにお与え下さい。
お願い、彼を連れて行かないで下さい。
もう二度、愛する大切な人を失いたくないのですーー
車は夜の闇をかきわけるように、琴羽を彼の元へと運ぶ。
ーーどうか、無事でいて。
一条琴羽、38歳。
それは自分が抱く冬輝への感情を、痛いほど知った夜だった。
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